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2012年1月10日
物心欠くことない健全な進化を

注連飾り。京都市,左京区にて

新年明けまして、おめでとうございます。

新しい年、平成24年が始まりましたね。昨年は大災害に見舞われた波乱の年となりましたが、今年は平安無事の年であってほしいと思います。そして、未だ被害の苦難におられる方には、深くお見舞い申し上げます。

さて、年明け早々、欧州ユーロの対円価格が100円を切るなど、世界経済は早速予断を許さない状況となっていますが、小さな個人としては、日々の生活に挑んでいくしかありません。

そういえば、旧年12月(つまり先月)に冊子の納品をした時のこと。ご依頼を受けていた福祉団体にお邪魔したのですが、その玄関に手書き・手作りされた小さな看板や飾り付けが……。

担当の次長さんの話によると、別室にてクリスマス会が行われているとのこと。参加者は主に近隣にお住まいの心的疾患を抱えた人たちとのことでした。実はこの地域に限らず、そういった苦難を抱え、行き場所をなくした人たちが大変多く存在するというのです。

身近な地域社会の中で困窮する、知られざる人たちの存在を知って驚くと共に、そのような状況を憂い、改善のために努力する人たちがいることに希望を感じました。

弱者を切り捨てる社会に未来はないと思います。それは、強者(勝者)と弱者(敗者)は常に紙一重の存在だからです。このことは、物心の両輪が揃ってこそ真に豊かな社会が実現されるという、大前提ともつながることかと思います。その「真に豊かな社会」の建設が、我々人類の目標であることは言うまでもありません。

災害復興や経済振興はもちろん、これからの1年が物心両輪を欠かすことのない、健全な進化を遂げることを希望します。あたたかな、あのクリスマス・リースを思いやりながら……。

最後となりましたが、本年も宜しくお願いいたします。


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