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2011年3月22日
世の大きな動きを感じた夜
暫くのご無沙汰です。前回この「日誌」を記述したのは3月5日。それから約半月あまり……。ご存知の通り、世の中が大きく動くこととなりました。
3月11日午後2時46分頃――。東北及び関東地方を突如襲った大地震と、その後生じた想像を絶する大津波による大惨事。その凄まじさに因りすぐに世界に知れ渡ったこの事件を再度説明する必要はないと思います。
事件発生以降、各メディアはもちろん、街中の貼紙やWEB上などの、あらゆる広報媒体に、それへのお見舞いとお悔やみの言葉が溢れるようになりました。その多くが、「言葉を以てでしか苦難を極める現地への助力が叶わない」という、やさしさから生じたものだと思います。
しかし、筆者はそれすら出来ませんでした。それは、あまりに大きなこの出来事に対して全く言葉を失っていたためです。
写真はこの日、新しい仕事の打合せと顔合わせを兼ねてお客さんから接待頂いたBARでの一枚。京都一の繁華街にある先斗町の、窓から賀茂川が見えるお店です。震災の影響を受けず、しかも送別繁忙期でありながら、どこか、この平穏な街の様子にも、事件の影が差しているように感じずにはいられませんでした。
未だ終わらぬ数膨大な不明者の捜索や生活の復旧、そして恐るべき原発事故の脅威。今後、確実に現れるであろう、自分達の暮しへの影響も含め、心配は尽きません。かの地の善良な人達の生活や、美しい山河に海はどうなるのでしょうか。そして、私達の暮しは――。
折しも筆者が「沈黙」を強いられていた間、先般懸念を表していたリビアにおいて、外国軍介入による戦闘拡大が生じました。こちらも、未だ継続中で先が見えない状態……。
今はまだ静かな京の街に、世の中の大きな動きをしみじみと感じた夜でした。